三善法律会計事務所 > アスベスト訴訟 > アスベストによる健康被害

アスベストによる健康被害

アスベストとは、石綿という天然に産する繊維状ケイ酸塩鉱物のことをいいます。繊維が極めて細かいため、所要の措置を行わずに使用や除去を行うと、飛散したアスベストを労働者が吸入してしまうことがあります。

石綿という物質自体の問題なのではなく、これが飛び散り吸入することで健康被害が生じるため、法律等で制約がなされています。2022年現在、さらにアスベスト法が改正され、規制範囲の拡大等が行われました。

このページでは、アスベストによる健康被害としてどのようなものがあるのかについてご紹介します。

アスベストによる健康被害の種類

WHOの報告によると、アスベストの繊維は悪性中皮腫・肺線維症(じん肺)等の健康被害の原因となるとされています。また、肺がんの発がんリスクもあります。

アスベストの吸引後すぐに症状が出るわけではなく、長きにわたる潜伏期間を経てようやく発症することが多いとされています

潜伏期間は症状にもよりますが、約35年間とされています。

アスベストの吸引による疾病としては具体的に以下のものが挙げられます。

 

・アスベスト肺

アスベスト肺とは、肺が線維化するじん肺のひとつで、アスベスト粉塵を10年以上吸入した労働者におこるといわれている病気です。肺線維症は、肺組織を傷つけ、徐々に、これらの傷跡は、酸素が血流に入るのを困難にします。潜伏期間は15年から20年とされています。

 

・肺がん

アスベストが肺がんの発がんリスクがあるとされています。しかし、アスベストが肺がんを引き起こすメカニズム自体は未だ十分に解明されていません。肺細胞に取り込まれた石綿繊維の物理的な刺激によって肺がんが発生するとされています。

喫煙と関連性があるともいわれています。潜伏期間は15年から40年とされており、ばく露の量が多ければ多いほど肺がん発症のリスクは高まるとされています。

肺がんになると、臨床的に咳、痰、血痰といった症状がよくみられます。

 

・悪性中皮腫

肺を取り囲む胸膜や肝臓や胃などの臓器を囲む腹膜、心臓及び大血管の起始部を覆う心膜等にできる悪性の腫瘍のことをいいます。潜伏期間は20年から50年とされており、悪性中皮腫の発生がしやすいとされているのは、若い時にアスベストにばく露された者です。

胸膜中皮腫では、息切れ、胸痛といった症状が多くみられますが、症状がない場合もあります。そのほか、咳や発熱、全身倦怠感、体重減少などの症状もみられます。腹膜中皮腫では、腹痛、腹部膨満感、腹水貯留などの症状がみられます。

アスベストを吸入した量と、肺がん等の発症との間には関係性があるとされていますが、危険性については未だ解明されていないことも多く、短期かつ濃度の低いばく露と肺がんの発がん率の関係性については不明な点が多いといえます。

なお、吸い込んだアスベストは、痰の中に混ざって体外に排出されるものもあります。しかし、体外に排出されなかったアスベストは体内に蓄積されていきます。

アスベストにばく露されるような仕事に従事していた方、上記症状に悩まされている方は、医者に相談することが求められます。

アスベスト肺・肺がん・悪性中皮腫と診断された場合は、国を相手取って国家賠償請求訴訟を提起して、損害賠償を行わせることができる場合があります。診断書等は重要な証拠となるので、大切に保管するようにしましょう。

 

三善法律会計事務所では、中央区、新宿区、渋谷区、目黒区を中心に、全国にお住まいの皆様の法律相談に真摯に向き合っております。制度の説明や、手続の代理などを通じて、皆様の疑問や不安が1日でも早くなくなりますようご支援させていただきます。アスベスト訴訟に関してお困りのことがございましたら、お気軽にご相談ください。

当事務所が提供する基礎知識

よく検索されるキーワード

事務所概要

ご相談者さまにとっての「善いこと」を実現する事務所でありたい。 そんな想いから三善法律会計事務所を立ち上げました。

名称 三善法律会計事務所
所属 東京弁護士会
所属弁護士 森 謙司(もり けんじ)
所在地 〒104-0032 東京都中央区八丁堀4-11-7 神谷ビル503
電話番号/FAX番号

03-6280-3235 / 03-6280-3236

web会議(Zoom、LINE電話等)対応いたします。

対応時間 平日:10:00~18:00
※事前予約で夜間も対応致します。
定休日 土・日・祝
※事前予約で対応致します。

弁護士紹介

森弁護士
代表弁護士
森 謙司(もり けんじ)
所属弁護士会

東京弁護士会

東京弁護士会 税務特別委員会

ご挨拶

平成29年12月1日より三善法律会計事務所を開業し、平成30年1月11日より執務を開始することとなりました。

これもひとえに皆様方のご厚情とご支援のおかげと、心より感謝申し上げる次第です。


三方善し(人善し、我善し、世間善し)さんぼうよし

近江商人が掲げた「人よし、我よし、世間よし」の「三方よし」と同様、弊事務所も「三方」に対して、道徳・倫理に適った真に「善いこと」を実現する事務所でありたい、そんな想いから「三善(みよし)」法律会計事務所を立ち上げました。


引き続き、皆様方のご要望に期待以上のお応えができるよう誠心誠意努力してまいる所存です。

経歴

2005年11月 公認会計士二次試験合格

2006年 3月 中央大学経済学部卒

2006年 4月~2009年12月 三優監査法人勤務

2010年 8月 公認会計士登録

2012年 3月 中央大学法科大学院修了

2013年12月 司法修習終了、弁護士登録

2013年12月~2017年11月 虎門中央法律事務所勤務

2017年 12月 三善法律会計事務所設立

著書

『フロー&チェック企業法務コンプライアンスの手引』(新日本法規出版/2016年/共著)

『法律家のための税法[会社法編]』(第一法規/2017年/東京弁護士会共著)

新しいルールの理解とよりよい職場のための 職場のハラスメント対策Q&A
(㈱経済法令研究会/2020年)

セミナー等

「債権回収と貸倒損失」

(2018年6月東京税理士会足立支部/9月豊島支部)(2019年7月東京税理士会練馬西支部/7月四国税協)

「相続における事前対策」

(2018年10月東京税理士会小石川支部)(2019年4月東京税理士会町田支部/6月小石川支部/7月福井県税協/7月兵庫県西税協)

「ハラスメントの基本とコンプライアンス」

(2019年1月全国信用保証協会連合会)