残業代請求
⬛︎残業の条件
労基法は、労働時間を1日8時間週40時間までと定めています。この時間を超える労働契約は原則として無効です。また、使用者が上の時間を超えて労働させた場合は刑事罰の対象となります。
しかし、労働者の代表と労働時間の延長について協定を締結した場合は、月45時間年360時間まで延長できます(いわゆる36協定)。予見できない業務量の大幅な増大がある場合は、協定の内容によっては更に延長にすることも可能ですが、その場合でも原則として月45時間、年360時間以上の延長は認められません。これら残業代の上限規制を超えて労働させた場合でも刑事罰の対象になります。
⬛︎残業代未払いの防止
残業代の未払いの多くは、使用者が従業員労働時間を正確に把握していなかったことが原因となって生じます。労働時間の把握は、使用者の義務とされています。原則として、労働時間の把握ミスがあったからといって残業代の未払いが許容されることはありません。
会社としては、従業員の労働時間を正確に記録しておき、証拠として残しておくことが求められます。会社側に正確な記録が残っておらず、従業員が独自に労働時間を記録していた場合、従業員の主張に従って残業代を支払わざるをえなくなる可能性があります。
後日、正確な記録として用いるためには、上司への自己申告といった人間の主観やミスが混じる余地がある方法よりも、パソコンの起動時間やICカードといった客観的な証拠の方が有用です。またGPSによる行動履歴の記録も、客観的な証拠として役に立つでしょう。
⬛︎労働時間の把握が困難な場合
労働時間の把握が困難な場合は、固定残業代を導入し、労働時間の計算を必要としない制度に変更するという対策も考えられます。しかし、固定残業代は法律に規定された方法ではないため、どのような要件であれば認められるのか必ずしも明確ではありません。そのため、導入にあたっては弁護士などと相談しながら、慎重に検討する必要があります。
三善法律事務所では、残業代の支払いについてのご相談に対応しております。制度の説明や、手続きの代理などを通じて、皆様の疑問や不安が1日でも早くなくなりますようご支援させていただきます。当事務所は、主に新宿区、中央区、渋谷区、目黒区や日比谷沿線地域のお客様からご相談をいただいておりますが、これらの地域にとどまらず全国からのご依頼に対応しております。残業代についてお困りの方は、お気軽にご相談ください。
当事務所が提供する基礎知識
-
契約を相手が守らない...
相手が契約内容に違反し、契約上の義務を果たさなかった状態を債務不履行といいます。債務不履行となると裁判によって強制的に契約内容を守らせる「履行の強制」、相手が契約を守らないことで生じた損害を請求する「損害賠償請求」、契約 […]
-
資金繰り
■資金繰りには早めの対応を企業の経営者の方の多くは、会社の資金繰りについてお悩みなのではないでしょうか。資金繰りについては、経営を立て直しや安定化を図るためにも、また、破産を防ぐためにも、早期の対応が不可欠となってきます […]
-
M&Aの検...
ここではM&Aを行う実際の方法について見ていきます。 まずはM&Aを行うか否かという検討をする必要があります。会社を残す手段として親族への承継や役員への承継という方法もある中でM&Aの選 […]
-
遺言書の効力や作成方...
民法上、遺産相続の相続人と遺産の相続分が定められています(法定相続)。しかし一方で、遺言書を作成することにより被相続人の意向を反映したり、相続人間でもめごとが起こること(「争続」)を回避することができるわけです。民法は遺 […]
-
コンプライアンス体制...
⬛︎コンプライアンスとはコンプライアンスとは、法令はじめ、経営理念や倫理といった様々な社会的規範に則って業務を行うことをいいます。単に、法令を遵守することだけを意味するものではなく、企業に対する社会からの信頼を得るために […]
-
契約書作成時に気をつ...
契約書は、契約内容を単に記録するだけはなく、契約が本当に存在していたかを証明するための重要な証拠となります。契約書をきちんと作成しておかないと、契約者とのトラブルが生じ、裁判では不利になるおそれがあるので注意しましょう。 […]
よく検索されるキーワード
事務所概要
ご相談者さまにとっての「善いこと」を実現する事務所でありたい。 そんな想いから三善法律会計事務所を立ち上げました。
名称 | 三善法律会計事務所 |
---|---|
所属 | 東京弁護士会 |
所属弁護士 | 森 謙司(もり けんじ) |
所在地 | 〒104-0032 東京都中央区八丁堀4-11-7 神谷ビル503 |
電話番号/FAX番号 |
03-6280-3235 / 03-6280-3236 web会議(Zoom、LINE電話等)対応いたします。 |
対応時間 | 平日:10:00~18:00 ※事前予約で夜間も対応いたします。 ※別途夜間料金がかかります。 |
定休日 | 土・日・祝 ※事前予約で対応いたします。 ※別途休日料金がかかります。 |
弁護士紹介
- 代表弁護士
- 森 謙司(もり けんじ)
- 所属弁護士会
-
東京弁護士会
東京弁護士会 税務特別委員会
- ご挨拶
-
2017年12月1日より三善法律会計事務所を開業し、2018年1月11日より執務を開始することとなりました。
これもひとえに皆様方のご厚情とご支援のおかげと、心より感謝申し上げる次第です。
三方善し(人善し、我善し、世間善し)さんぼうよし
近江商人が掲げた「人よし、我よし、世間よし」の「三方よし」と同様、弊事務所も「三方」に対して、道徳・倫理に適った真に「善いこと」を実現する事務所でありたい、そんな想いから「三善(みよし)」法律会計事務所を立ち上げました。
引き続き、皆様方のご要望に期待以上のお応えができるよう誠心誠意努力してまいる所存です。
- 経歴
-
2005年11月 公認会計士二次試験合格
2006年 3月 中央大学経済学部卒
2006年 4月~2009年12月 三優監査法人勤務
2009年10月 公認会計士登録
2012年 3月 中央大学法科大学院修了
2013年12月 司法修習終了、弁護士登録
2013年12月~2017年11月 虎門中央法律事務所勤務
2017年 12月 三善法律会計事務所設立
- 著書
-
『フロー&チェック企業法務コンプライアンスの手引』(新日本法規出版/2016年/共著)
『法律家のための税法[会社法編]』(第一法規/2017年/東京弁護士会編著)
『新しいルールの理解とよりよい職場のための 職場のハラスメント対策Q&A』
(経済法令研究会/2019年/単著)
- セミナー等
-
「債権回収と貸倒損失」
(2018年6月東京税理士会足立支部/9月豊島支部)(2019年7月東京税理士会練馬西支部/7月四国税協)
「相続における事前対策」
(2018年10月東京税理士会小石川支部)(2019年4月東京税理士会町田支部/6月小石川支部/7月福井県税協/7月兵庫県西税協)
「ハラスメントの基本とコンプライアンス」
(2019年1月全国信用保証協会連合会)