債務超過の解消方法

債務超過とは、会社の負債総額が資産総額よりも多い状態です。

全ての資産をお金に変えても借金を返せない状態のことで、破産(倒産)を検討する一つの判断基準になります。

今回は、この債務超過の解消方法についてまとめています。

債務超過を解消するために行うこと

  1. 財務体質の徹底的な見直し
  2. 資金繰り表や日繰り表を作成しキャッシュフローの把握と見直し
  3. 経営資源の効率化
  4. 費用の削減
  5. 人員の整理等経営の抜本的見直し
  6. 債権者との交渉を通じたリスケジュールによる財務体制の見直し
  7. 借換え等による利息費用の軽減

「財務体質の見直し」「キャッシュフローの把握」

まず、債務超過を解消するうえで支出と収入を把握しなければなりません。

収入より支出の方が大きければ、たとえ利益が出ていたとしてもキャッシュが足りなくなってしまいます。

なので利益が出てるかどうかの分析ではなく、キャッシュフローがどうなっているかという分析を行わなければなりません。

キャッシュフローを把握する為に「日繰り表」を作る

15日締め日の請求書がどれくらいあって、売掛金が30日末締めで、翌月15日払いであればどれくらいのお金が入ってくるか。

何月何日にいくら入って、何月何日に幾ら出ていくのかというのを事細かに日ごとに作って行くのが日繰り表です。

一日ごとの未来の収支を日ごとに作ってみて、一ヵ月で見た時に「不足前(たらづまい)」が出ないかを見ます。

「不足前(たらづまい)」とは

不足分、足りない分のことを指します。

未来のお小遣い帳を作って致命傷を避ける

得意先との仲が良ければ、支払いを少し待ってもらうということも出来るかも知れません。

しかし、銀行の融資であった場合、「1度でも遅れてしまうと翌月に一括して返してください」という契約になっていることも多いです。

例えば1億円借りて100万円ずつの返済になっていて、

100万円足りなかった為に、翌月9500万円を返さなければならないということになり得るということです。

月々の銀行含めて、大きな所の債務を支払うことができるかという未来のお小遣い帳の様なものを作っていかなければなりません。

「経営資源の効率化」「費用の削減」

例えば、売れない在庫に倉庫費用を払っていたり、力を入れるべき部署ではないのに大きなテナントを借りて、コピー機を置いていたりなどは、会社にとって負担でしかない支出と言えます。

この様に本来稼ぐ事業部隊では無いのに、そこに本来割くべきではない資産や人員を割いてしまってお金を払ってしまっていないかということを確認して、費用を削減していきます。

支出面、赤字面の両方に関係してくるかとは思いますが、費用を削るに越したことはありません。

「人員の整理など経営の抜本的見直し」

経営戦略上の取捨選択、選択と集中という所で何が本質的なのかを見極めていかなければなりません。

「従業員が可哀想だから首を切れません」というのは立派な考えではありますが、そうは言ってられない状況になれば、事業を縮小したり、一旦棚上げ(返済を待ってもらう)するなりして稼ぐ力のあるところに注力していかなければならないでしょう。

棚上げとは

返済期限が到来している債務について一旦待ってもらうこと。

人員の解雇、リストラ

お金を稼ぐ力のない事業所は削減していかなければなりませんから、その事業所の人員の整理も行うことになります。

部署が別れてない中小企業でも無駄な人繰りがあれば辞めてもらわなければなりません。

リストラはそんなに楽なものではないので、その時には解雇のお手伝いをさせてもらっています。

こういう会社の場合は従業員の皆さんも、会社の状況を分かってることが多いので、社長がお話をする際に立ち会うことが多いです。

社員が納得しないという状況には立ち会ったことはありません。

三善法律会計事務所でお手伝いしている内容

お給料の6割は保証してくださいねという金額の交渉や、言った言わないにならない様に立ち合いをします。

また同意書を当事務所で作成し、内容を説明し同意するかしないかをお伺いしてハンコ押してもらうといったお手つだいをしています。

「借換え等による利息費用の軽減」について

例えば、大きな金額をメガバンクで借りていて、リスクが高いと評価されて3%の金利で借りているとします。

利息の負担も元本が大きければそこそこの負担になってきますので、地銀や信金にいくとリスクを低く見てくれて「この程度であれば2%」で貸せますよということであれば、借り換えをします。

借入額は1億円のまま変わらないが、金利が3%から、2%や1.5%になることで、月々や年間の資金繰りがその分楽になるという話です。

借り換えには事業計画と交渉が必要

会社が危ない状況にあるから借り換えるわけなので、信金や地銀が諸手を挙げて借り換えて下さいと言ってくれる訳ではありません。

返済計画や事業計画があって、担保があって、こう言った金額なのでどうかしてもらえないか、

といことを一緒に頼みにいく必要があります。

当事務所の場合、つてをたどって貸してもらえそうな地銀さんや信金さんを見つけてくるというお手伝いも行っています。

事業計画について/当事務所の場合

返済計画を自身で作れるのであれば、代表の森弁護士/公認会計士がチェックを行います。

ご自身で返済計画を作るのが難しいのであれば、会計士の先生と分業して総動員で作業を行うことになります。

「債権者との交渉を通じたリスケジュールによる財務体制の見直し」

こちらも借り換えと似ていて、いわゆる「棚上げ(返済を待ってもらうこと)」です。

手元の現金を返済に回すと事業が止まってしまうので、銀行に支払いを待ってもらう交渉をしていくことになります。

交渉の事例

銀行に対して伝える内容は下記の様になっています。

(1)今、手元の現金が出て行ってしまうと借入の返済にまわすと仕入れ代金が払えず商売が止まってしまう。

(2)そうすると、今月も御行に返せず、将来的にも返せなくなってしまうので、一旦月々の返済を待っていただきたい。

(3)この商品が入ってくればこういった売り上げが立つ見込みがあるから、この売り上げを持って御行に返していくことができます。

当法律会計事務所の対応

体力が弱まっていて借入に回す余力がゼロではないが減っているという場合、出来れば銀行よりも仕入先に払うものを優先させてもらいたいです。
なので銀行に支払う月々の返済額を少し減らしてもらったり、期限を後ろに回す交渉や返済額を少し減らす交渉などを行っています。

社長個人でも出来るかも知れませんが、「社長個人だけではどうしても説明できない」「弁護士が入って貰った方が安心」という場合に弁護士を伴って事業計画や資金繰りを改めて作り直して、お願いをしに行っています。

黒字でも返済の支出が足りなくなることがある

借入の返済というのは、月々1千万返していくので現金は出ていくのですが、赤字黒字には関係が無いことになります。

物を買って物を売ってとなると赤字黒字には関係しますが、ただお金を返していますというのは赤字黒字には関係がありません。

「うちは黒字だから大丈夫だ」と安心していると、将来の返済のための1000万円の支出が足りなくなっていて、黒字なのに返すことが出来なくて一括返済になってしまうということが起こり得るので気を付けておく必要があります。

そういった分析や見直しをしていかないと、債務超過というものは無くならないのです。

まとめ

債務超過とは、会社の負債が資産全てを現金に変えても払えない状態です。

本記事では、債務超過の解消方法についてまとめてみました。

着手が早ければこの様に、会社を再建していくことも出来るのですが、状況の悪化具合によっては、「債権者との任意の交渉」や裁判所を通した「民事再生」や「法人破産(倒産)」の手続きも考えなければならなくなっていまいます。

三善法律会計事務所では、無料で全国対応の「会社の健康診断」を行っていますので、会社の財務体質やキャッシュフローや資金繰りなど、経営に関するお悩みがございましたらお気軽にお問い合わせください。

無料会社の健康診断

  1. 債権者との任意の交渉でなんとかなるのか
  2. 段階的な交渉で話をつけなければならないのか
  3. 民事再生や破産手続きを検討すべきか
弁護士兼公認会計士が、決算書や借入などを見て診断します。
会社の問題も早期発見することで穏便に解決しやすくなります。
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